いったん決めて固定したプランにしてしまうと、その後の好みやライフスタイルの変化に対応できなくなり、きわめて不自由な思いをすることにもなりかねない。特に、最初は子供も小さく広いLDKを大きな遊び場として使っていたのが、次第に主人の役職の向上につれて来客が多くなるなど、リビングを独立したものにしたくなる。反対に、閉鎖的に独立した台所も、娘が大きくなり一緒に料理したり、今まで台所に入ったこともないような主人が突然料理に興味をもち、家族で料理を作ろうなどと言い出した時には、狭くてどうしようもない。
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しかし、これが、ふだんは広いLDKとなっていても、煙や臭いの多い料理の時や一人で静かに料理したい時はLD十独立したK、あるいは急な来客の時はリビングを切り離してL十DKとなったら、どれほど便利であろうか。実はこんなことを、空間の可変システムは可能にするのだ。といっても、これは特別難しいことではない。床から天井までの造り付けの大きな食器棚の片側をしっかりした蝶番で壁に止め、底にキャスター(コロ)を取り付け、これに開閉式の食卓を各々組み込みさえすればよいのだ。これらを適宜生活に対応させて、開閉して台所を区画したり、リビングを独立しさえすればよい。このように、生活の変化や、来客など、状況に自在に対応するばかりか、あえて生活に変化を持たせるために、常にスタイルを変えることもできるのである。