徒歩による所要時間は、分速80m(端数切り上げ)で計算するのが基本ルール。信号での待ち時間や上り坂のためにかかる割り増し時間などは、まったく考慮されていない。たとえば、「駅の出口から公園を抜けてマンションの敷地に直結する徒歩2分」を謳った大規模マンションがあったとしよう。このときの「駅徒歩2分」の起点と終点は一体どこか?起点(駅側)は、首都圏不動産公正取引協議会のQ&A集によれば、地下鉄駅の場合は、地下鉄の出入り口を起点にすればよく、改札口から計ることまでは要求されていない(地上駅の場合は、駅舎の出入り口とされている)。また、同Q&A集によれば、公園が時間帯によって閉鎖されて通行できない場合には、通常の道路を経由した徒歩時間を表示したうえで、公園内の道路を経由した徒歩時間を、通行できる時間帯を付記して表示できるとされている。一方、終点(マンション側)は、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」によれば、駅から最も近いマンション敷地内の地点となっている。ということだから、駅の出口から、公園を通り抜けて最も近いマンション敷地内の地点までの距離が160mだったとすれば、徒歩2分(=160m÷80m/分)を謳ったとしてもルール違反ではない。でも、「駅の出口から」といった場合、「駅舎の出口から」ではなく、「駅の改札口から」のほうが生活実感に近いと思うのは私だけだろうか……。「駅徒歩2分」は、終点(マンション側)が、「駅から最も近いマンション敷地内の地点」を指しているから、駅から最も遠い棟の住民の場合、家の玄関に到達するには、敷地内の移動に要する時間に加え、エレベーターの待ち時間+昇降時間を見込む必要がある。つまり、「駅徒歩2分」では、とてもわが家にたどり着けない。実際に要する時間を自分の足で確かめよう!
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