全国住まい総合辞典 

不良債権のDPO(ディスカウント−ペイオフ)

2011.11.18

OREOまではいかなくても、債権の一部をディスカウントしてやれば正常債権に戻れる可能性がある場合には、アメリカの銀行は比較的頻繁に債権の一部免除によって不良債権処理を進めます。これがDPO(ディスカウント−ペイオフ)と呼ばれる不良債権処理策です。アメリカの金融機関が一般的にとる不良債権処理策は、おおむね(1)DPO(ディスカウント−ペイオフ)、(2)友好的フォークローンヤー(3)法廷を通して半ば争いながら債権者が担保不動産を獲得する方法の3つに分類することができます。

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(2)のDPOは、もともとの借人(債務者)に不良化したローンを割引価格で買い取らせる手法で、アメリカではかなり頻繁に行われています。不良債権のなかで最も多いパターンは、ローン金額およびその返済額が過大すぎて、不動産が生み出すキャッシュフローだけでは元利金の返済ができなくなるケースです。キャッシュフローで返済がまかなえる水準まで元本を減額してやれば不良債権化しないと判断すれば、債権者は比較的簡単にこの方法を選択します。ごく自然に債権をディスカウントするところがいかにもアメリカ的です。(2)は、債権者と債務者がお互いに話し合って、担保不動産を債権者が友好的に引き取る方法で、比較的短期間のうちに担保物件の接収が可能です。(3)は最も時間とコストがかかるといわれています。アメリカ流の不良債権処理では、銀行が容易に債務免除に応じたり、担保不動産を引き取ることに非常に柔軟です。銀行が引き取った不動産は、すぐに売らなくても賃貸資産としてしばらく保有するか、リフォームをかけて物件の価値を高めるか、もしくはバルクセールのような一括大量処分で売り払ってしまうかの選択を銀行自らが行うことになります。銀行が本業以外に、不得手な不動産管理から回収業務までを手掛けるのは、時間とコストの無駄だという考え方をするのが普通です。邦銀も、いつまでも債務免除や代物弁済を恥じているようでは、不良債権処理策に前進はみられません。DPOは、邦銀が本格的な直接償却を進めるきっかけになりうる有効策ではないでしょうか。